喫茶店の耽り

頭の中で整理したり、しなかったり

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猫の鳴き声を聞きながら、さっき200円で買ったフョードル・ドストエフスキー『地下室の手記』。東浩紀が「ガンギマっててヤバい、今の時代に通じるから読め」と言ってたのを思い出す。みんなバナナパフェを食べてる。20年来の常連が来て店主が喜んでる。

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ライヴハウスを通り過ぎてスタバに向かう。出演者とすれ違う。申し訳ない。あたたかいコーヒーが飲みたかった。トールサイズはデカい、ミス。本も無い、と嘆いたら渡された森見登美彦『美女と竹林』。まんまと笑い、登美彦氏のしたり顔が浮かぶ。くやしい。

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夕方まで起き上がれず。21時のオデュッセイアを観る前に喫茶店。読書。故人の行きつけだった店のマスターが棺にも海散骨にもコーヒー豆を一緒に入れた話。私の葬式を想像しようとしたらチロルチョコを貰った。金の生もちきなこ。正月の実家の味だ、エモい。

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旭川の夜、マジでコメダの恩恵が大きい。宮越屋珈琲があった頃はムカついて抵抗感あったけど、あまりに平和通買物公園が淋しいから。チェーン店の良さとして、情報の既知による警戒も期待もない、何も考えなさがある。人間が浮き彫られる。純朴に溶ける。

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「なんだか心配をかけてしまったみたいで」仕入れ先の突然のトラブルによりメニュー変更が危ぶまれたが、なんとかなったらしい。想像しただけで緊張する。こういう時にDIY力というか、実力が問われる。試作のお菓子をもらう。ホワイトチョコって謎の味。

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置いてある本もインテリアもシティボーイ向けの喫茶店。ブルータスの居住空間学シリーズを読む。午前中は昭和喫茶本のイベントに行き、平成について考えた。私たちと一緒に生まれ育ってきた平成喫茶のことも忘れず大切にね、と著者に伝えた。何様なんだよ私。

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「おい、酒井はロイヤルホスト知ってるか?めっちゃいいな」今さら?「ホスピタリティも最高、週一で行ってる」個人経営者がチェーン店の安定感と匿名性に惹かれるのも頷ける。観察目的じゃない自然体の客たち。「パラティー美味いよな」楽園のお茶だからね。

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歓楽街の中だけど入口にバリアがあるおかげで店内は静か。保護猫たちが寛いでる。やさしく無視しながら読書。瘋癲にとって逃げ場だった昭和の喫茶店。平成はインターネットに酸素を感じてた。ノイズを許容せず排除して維持する治安。上手な無視も必要な気が。

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「おはようございます!」と、元気な声。稚内は仕事終わりに入れる喫茶店があまりないから、仕事を始める前に行く。ジャズ喫茶だけど、朝にテレビを眺めるこの風景にも慣れた。チョコ菓子の紗々をつまむカウンター席の高齢者たち。なぜか自分の将来に重ねる。

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齢26歳の江藤淳が書いた「文体は書きあらわされた行動の過程――人間の行動の軌跡である」という言葉に、線が引いてあった、古本。綺麗な言葉や美しい言葉を羅列しても、人間性は別角度から浮き出てくる。薄暗くなり、キャンドルが運ばれてきた。秋だ。

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店員たちとカウンターの客たちが盛り上がってる。あ、その店は私も行ったことがあるよ、しょうゆ焼きそばライスにトッピング目玉焼きがオススメだよ、と心の中で呟きながら読書。3人以上の会話に加わったらバランスを崩してしまう、と思うので昔から苦手。

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ここのカウンター席は、こちらの声が届きにくい。店主より昔から知ってる。でも大きな声を出したくなくて。人付き合いの難しさに悩む。「仲間ってなんなんですかね」なんなんだろう。固定して所属したくないけど村八分も困る。切磋琢磨と連帯は別。ややこし。